16回目 電卓と電話の数字の順番は逆になっている
実は数字の並び順が違うのです。
○なぜ?番号の並び方が違う電話と電卓
テンキーがあるキーボードで文字の打ち込み作業していてふと、「これ、電話と数字の並びの順番が違う?」と気づいたことはありませんか?
実際僕もそのクチで、なんで電話とキーボードの順番は違うのだろうか?と思いました。
テンキーや電卓で数値を打ち込む場面が多く、電話はスマホなのですがやはり初めてかける電話番号には数字を入力するという場面はあります。
これに気づいたときに最初に思ったのは、なぜ番号の並び方の順番を統一されていないのだろうか?ということです。
電話の場合、
1 2 3
4 5 6
7 8 9
* 0 #
という順番になっているのですが、
電卓やキーボードのテンキーの場合、
7 8 9
4 5 6
1 2 3
0 00 ・
という並び方をしています。
番号が上から1、2、3と始まる順番なのか、下から始まる順番なのかという点で、なぜ電卓と電話で異なるのだろうかと不思議に思いました。
○番号配列が異なる理由
調べてみると様々な説があるようですが、端的に言ってしまえばそれぞれの数字配列の並びを定めた機関が異なるからだそうです。
そしてこの数字配列を定めた機関はそれぞれ接点がなく、番号配列の統一はされなかったと言われています。
・電話の番号配列
電話の番号配列である、上から1、2、3とある並び方は黒電話や、電話が作られて間もない初期のころの壁に設置されている電話受信機に由来しています。
これはダイヤル式の黒電話の時に、押す指の無駄な動きをなくすために上から「1」からの順番に並べていったのが始まりだそうです。
また当初は電卓の順番が電話にも採用されたらしいのですが、なんどか試して「とても使いにくい」という結果が出たのでこの順番になったともいわれています。
そして、これは自分の考えなのですが、おそらく壁掛けの電話を立ちながら使用する際に「1」の番号が地面に近い方にあると姿勢的に少し押しづらい気がします。
あと見やすさ、目線的にも上から昇順に数字が並んでいた方が見やすいと僕は思います。
電話の番号配列の場合では「使いやすさ」を重視した結果、現在の番号配列になっているようです。
今ではこの電話の番号配列はITU-T(国際電気通信連合の電気通信標準化部門)によって、国際的に統一がされています。
・電卓の番号配列
電卓やテンキーなどの下から0に始まり1,2,3という順番は、レジスターに由来するそうです。
レジスターなんて触ったことすらありませんが、いわゆる「チーンっ!」と鳴るアレですね。
上の画像を見てもそうなのですが下段から順に1、2、3となっています。これは商品の会計をする際に打ち込む頻度が高い「0」の数値を手前に置いて、その0に近い数値から順に下から配列した、ということです。
たしかに$100の商品なら0を2回押す必要がありますからね。そういえば電卓も「00」のボタンも付いていますね。
今ではこの電卓やテンキーの番号配列は ISO (国際標準化機構)によって管理・統一されているらしいです。
ちなみにキーボードのテンキーが電卓の配列を用いているのは、会計書類の数値入力のためには、やはり電卓の数字配列を踏襲してキーボードに組み込んだほうが分かりやすいと判断されたからだそうです。
○数字が増えていく向きはどうなのだろうか?
数字は日常的に様々な場面で使います。
ただ思ったのですが、黒電話では数字が左向きで進んでいまよね。キーボードや電卓は右に数字が進みますよね。
おそらくアルファベットの書き方や読む方向にならって、キーボードや算用数字は右に増えていくのだと思いますが、黒電話のような左に進む順番は現在ではほとんどありませんよね。
一般的にアルファベットの読む方向のほうが順番として読みやすいのかもしれません。
また気になったらもう少し深く調べてみます。
今回は電卓と電話の数字配列の順番についてでした。では。