19回目 Type C対応機器多すぎる件
Denys VitaliによるPixabayからの画像
最近のPC周辺機器やガジェット類、Type C対応機器が多すぎませんか?
PC関連の機器で言うとキーボードやイヤホンやマウス、ほかにも加湿器やらがType C対応している商品があります。
特に中華系のガジェット関連ではTypeC対応を謳っている商品が多いですね。
たしかにTypeC対応していると結構便利だなぁと思うこともあるのですが、別にTypeCである必要が無いような。。。と思える機器までもがTypeC対応になっているのがちょっとわかりません。
たとえばマウスやら、加湿器なんて別にtypeCである必要性が感じられません。
そこまでの電力が必要であるようなものに思えないのにもかかわらず、typeC対応を謳っているのはどうかと思うのです。
これは一種の流行りか何かなのだろうか?
その原因について考えてみます。
○typeC対応機器が増えた発端は?
2015年3月、かのApple社からTypeCポート搭載のMacBookがリリースされました。
typeCってなんやねん。って話なのですけども、
上下が無いUSBの新たな規格ということです。
それまではTypeA、TypeBといったUSBの規格がそれぞれあったのですが、差し込むときに上下を気にして差し込まなければいけないという問題を抱えていました。
ところがApple社は新商品紹介でMacBookの新たなモデルに、今までのインターフェイス界隈を揺るがすかの如くTypeC搭載MacBookを発表したのです。
これを皮切りに世界的にTypeC対応デバイスが増えていったのです。
当然Apple信者含めPC業界はこの発表を機にTypeC対応製品をごりごりと増やしていきました。
A社「次のトレンドはTypeCやな!」
B社「USB TypeA? 上下気にしないといけないゴミカスやん(笑)」
と、何から何までTypeCを搭載しておけば、Mac Bookユーザー含めて自社の商品を売る対象が増えるし、TypeCに興味を持つ新たな顧客開拓もできるわけですからね。
実際筆者もType C 搭載スマホを手にした時には心躍ったものです。
筆者「Micro usb type B? 上下気にしないといけないし送電力も2.4Aとかカスやん。TypeCなら3A送れるしPD対応もできるし最高じゃないか!」
だけどスマホやPC以外にはTypeC対応はいらなかったなぁ。。。。
○TypeC対応の罠
某通販サイトのPC関連商品を見ていると「TypeC対応」という広告文が記されている商品があります。
こういった商品のなかには以前のモデルはMicro USB typeBだったものが 時代の流れでTypeC対応になった、という商品もあります。
こういった商品のなかでも一番むかついたのは、
「Amazon kindle fire HD 10 第9世代モデル」
ですね。
つい最近になってtype C対応を果たした商品なのですが、これ、
USB2.0 なんですよね
type C なのにUSB2.0ってなんやねんって話です。
なんでそんなことがむかつくの?って思う人がいるかもしれませんが、USB2.0というのは現在主流のUSB3.0よりも1つ前のUSB規格です。
そのためデータの伝送速度は3.0よりも遅く、PD給電※にも対応していないということになります。
※PD給電についてがまたあとで説明したいと思います。
ここまで聞くとTypeCとか2.0やら3.0ってUSB規格が何個あるんだよ、とこんがらがると思いますが、
type○○だのはUSBケーブルの先端の突起の形状を意味していて、
2.0やら3.0というのはUSB端子でのデータ転送の規格のことをいっている
と覚えてもらえばいいです。
例
・形状
USB type AとかB:凸型とか四角形 type C : 上下なしのシンメトリー形
・データ転送速度
USB2.0 : 転送速度が理論値で最大480Mbps
USB3.0 : 転送速度は理論値で最大5000Mbps(5Gbps)
話を戻しますがAmazon kindle fire HD 10 の場合、USBの形状がtype CであるのにもかかわらずUSB2.0という仕様のため、外付けHDDや外付けSSDなどをハブを介して接続しても認識できないという事態に陥ります。
筆者はPC側からスマホなどへ動画ファイルなどのデータ移動を行うために、外付けSSD へいったんデータを移してから、SSDをスマホと接続してデータをスマホ側へ移したい人間です。
つまりSSDをデータ移動の中間に置くタイプということです。
そんなのはmicro SD カードをPCのSDカードスロットに挿せば済む話なのですが、スマホなどからいちいちmicroSDカードを抜くのは面倒くさいです。
そのため抜き差しを行わないSSDを介しての移動のほうが楽なのです。
なのでAmazon kindle Fire HD 10がType Cに対応する発表を受けたときには、SSDを介したデータ移動がスムーズになるのだろうなぁと 淡い期待をしていました。
USB 2.0では外付けSSDはおろか外付けHDDすら読み込めません。いったい何のためにわざわざTypeCになったのかよくわかりません。
せめてUSB3.0にも対応してほしいと切に願うばかりです。
最近買った卓上加湿器↓
↓ワイヤレスイヤホン
これらの商品もTypeCによる充電が可能なものです。
果たしてこういった小物商品にtypeC充電って必要なのでしょうか?
Micro USB type Bでも電力的に間に合うのではないでしょうか?
なんでもUSB type Cにしてしまえっていう風潮、きらいです。
○逆にTypeC対応であってほしいモノ
上記で言ったような商品はTypeCである前にもっと別の点をリニューアルすべきだと思うのですが、Type Cであると逆に便利だなぁと思う商品もあります。
・モニター
モニターにtypeCポートが存在しているだけで結構テンション上がると思います。ケーブル1本あれば映像出力ができてしまうというのはとても便利です。
USB type B からType Cに変換するアダプターは100均をはじめ家電量販店にも売っていますが、そもそものUSBメモリがType Cであると結構うれしいです。
それでもtypeC対応しているUSBメモリって980円~2500円代と意外と値段がするので毎回買わないで見送ってしまうのですよね。
・HDMIケーブル
片方がUSBtypeCで片方がHDMIのケーブルって結構便利です。実際に前使っていたのですが、ノートPCがtypeCポートしかないときの外部モニターへ映像出力の際に重宝するんですよね。
性能が良いUSBハブやドッキングステーションなどからでもType CポートからHDMI出力ができるのは良いと思います。
・モバイルバッテリー
昨今のスマートフォンなんてほぼTypeCポートから給電します。そのため充電器側もtypeC出力口が備わっていればType C to Cケーブルをかませることにより、PD充電をはじめとした高出力の電力を供給することができ、充電速度も速くなります。
逆にいまどきtypeCが備わっていないモバイルバッテリーは「え?なんでTypeC出力が無いの?」ってなるでしょう。
それほどモバイルバッテリーには必要不可欠です。
・外付けSSD、HDD
やはりUSB Type Cが本領発揮する場面はデータ転送といえます。
特に最近は安価になりつつある、外付けSSDなんかにはUSB type Cであることのほうが一般的になっています。
Type C であればUSB3.0にも対応しており安定した速い速度でデータ転送が可能になります。
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いまでは一般的にも普及しているUSB Type C ですが、個人的にはもっとしかるべきな商品にTypeCポートが備えられていてほしいです。
Type Cである必要もないような商品までもが「俺、TypeC対応ですけど?」な面構えをしてドヤ顔してくるのにもいい加減うんざりしてきました。
TypeAやmicro usb Type Bで十分じゃんって感じのモノには、やはり分相応のポートで来てもらったほうがこちらとしても受け入れられると思います。
でも結局、現実はもっとTypeCが乱立してしまうのでしょうね。
そんな感じで今日は終わります。
それでは。