54回目 電圧チェッカーで自分の充電周りをチェック
理科の科目は小学校のころまでは好きでした。
スマホやノートPCなどの充電の環境をよりよくすることによって、デバイスの充電速度というものは大幅に変わります。
たとえば、スマートフォンを購入したときに付属でついてくる充電器をそのまま使うよりかは、サードパーティ製の充電器を使うほうが充電にかかる時間を短縮できるメリットがあります。
とはいったものの、「GaN充電器が良い」とか「PD対応充電器が良い」とか言われてもどれほど充電の値が変化するかよくわからないと思います。
そんな時に充電器のテスターや電圧チェッカーと呼ばれる機器を使うことで、その時にどれだけの充電が行われているかを調べることができます。
〇自分の充電周りを計測してみる
僕は▼以下のような充電テスターを用いて、自分の充電環境での電圧や電流を測定してみることにしました。
ここで最初に言っておきますが、各デバイスにはそれぞれ機器を充電するための必要W(ワット)数というものが設定されています。
W数というものは、電流(A)✖ 電圧(V)の式で算出することができます。
↑例えば上の写真であれば、0.58A × 4.96V = 2.8768 W
という計算式になります。
上の写真では2.86Wで表示されていますね。
微妙に計算結果と0.01単位で誤差が出ていますが、小数点第1位以下の数値はまぁ許容範囲みたいなものだと思います。
そして、各デバイスはPD充電などではそれぞれ必要な充電ワット数が決まっていて、たとえばスマホは大体で最大18W~20WのW数が必要になります。
と言ってもこれらはあくまでも目安値であるので、この値がすべてではありません。
この場合でスマートフォンでは最大でも18W以上を超えないように充電ができればPD充電ができているということになります。
PD充電について詳しくは僕の記事でも少し書いているので、参考にしてみてください。
〇電圧チェッカーで手持ちの充電アダプターを計測してみる
まずは僕が使っているノートパソコン用充電器を計測してみます。コレ↓
この電圧チェッカーではtype Cのオス側をAC充電器のメス側に挿しこみ電力の確認を行います。
充電するデバイスと充電器の間に噛ませるかたちでチェックを行います。
そして実際に計測された値が以下写真。
44.5Wでの給電が行われているようです。
僕のノートパソコンでは65W電源で動くので、大体これくらいの値が計測されていれば問題ないかと思います。
いちおう充電器の電力の表示を確認してみましょう。
ちょっとわかりにくいのですがこのACアダプターでは、PD充電が行われる場合に「5V/9V/12V/15V/20V」という記載がされているので、最高20Vの電圧が出力されます。
これに最高3.25Aの電流がかかり、最高で65Wまで電力が出力されるという代物です。
前述したように僕のノートPCでは65W電源なので、充電時も最高65Wの電力が出力されれば充電ができているということになります。
●他の充電器でも試してみる
次にRavPower製のGaNという窒素ガリウムを採用した充電器を計測してみます。
小さいながらも最高で61Wの電力を出力することができるので、僕は外出時の充電でも結構重宝しています。
1.77A ✖ 9.24V = 16.3548W = 16.4W
これはスマホを充電したときの充電状態の表示になります。
16.4WということなのでスマホのPD充電の値で考えれば18Wに近い値で給電されているので問題はないと思います。
▼いちおう、ノートPCでの充電も計測してみました。
こちらでも45W帯の出力がされているようですね。
充電時には計測値は常に変動し続けるのですが、写真で撮った瞬間外でも54Wほど出力されていたので最高値の61W近い値まで出力がされるようです。
続いてほかの充電器として、AUKEYの充電アダプターを持っているのでこちらも計測してみます。
こちらの充電器の出力電力の仕様は以下のような感じです。
まぁ書いてある通りなのですが、TypeCポートは2口搭載されていて、両口とも最高100Wまで出力できるようです。
そしてもしこれが複数ポートを同時に使用した場合は、それぞれ最高出力が変わるらしいのですがtype C2口とtype Aポートを同時に使った場合は合計で最高出力ワット数が102Wまで出力できるみたいです。
とりあえずtype Cポートでスマホを充電してみます。
1.77(A) ✖ 9.28(V)=16.4256(W)
僕のスマホだとPD充電時には16Wまでの電力で充電がされるらしいですね。
どの充電器でもPD充電で必要な基本的な値がちゃんと電圧チェッカーで計測ができているので、僕の充電器周りは問題ないですね。
●モバイルバッテリーでも試してみる
最後にTEGIC『BLOCK 01』という回路基板がスケルトンで丸見えというデザインが目を引くモバイルバッテリーでのPD充電を計測してみます。
この回路基板丸見えでニッチ受けしそうなデザインが結構好みだったので、一昨年くらいにクラウドファンディングサイトにて購入しました。
ちなみに今ではAmazonでオレンジバージョンを購入できます。
こちらでは最高出力が30Wとなっているのでこれもスマホに充電したときの値を計測してみようと思います。
ちゃんと16Wで電力が出力されて充電されているようですね。
↑上の2枚目の写真では電流(A)の数値が切り替わる瞬間で撮影してしまっているようなので、1.78Aで電圧(V)9.01Vにかけて計算するときちんと16.03Wの値が算出できます。
また、このモバイルバッテリーではPD充電時に、ちゃんとオレンジ色のランプが点灯してPD充電をしていることを知らせてくれているのでわかりやすくて良きです。
〇いろいろ充電時の値計測をしてみた結果
僕の手持ちの充電器はほとんどがスマホ充電時やノートパソコン充電時でPD充電の大体の数値が計測されました。
こういった電圧チェッカーなどの製品は充電器のほかにも、何となくで購入したりしたモバイルバッテリーの出力値を計測して確認するのに使えるかと思います。
今回の計測ではほとんどUSB Type Cポートのみで充電時の電力を計測したのですが、この電圧チェッカーはUSB Type Aポートやmicro usb type Bポートなども存在しているのでそちらでの計測も別の機会でやってみようかと思っています。
この電圧チェッカーをもっていると一目ではわかりにくいPD充電時などの状態を計測した値から確認することができるので、PD充電の値をきちんと目で見て数値として確認したい人にとっては良い商品なのではないでしょうか。
それでは今回はこんな感じで終わります。
また次回で。
バイナラ。